サステナビリティ・モビリティを目指して

サステナブル・モビリティを目指して。MINIの8つのFacts.

サステナブル(持続可能)なモビリティとは何かについて考えるとき、ほとんどの人々が電気自動車を思い浮かべることでしょう。この考え方は決して間違いではありません。しかし、真の持続可能性のカギはディテールにこそ宿っています。なぜなら、自動車の製造過程とその運転の両方に当てはまるからです。

より持続可能な未来のために、私達一人ひとりできることといえば、Driverとして思いやりをもった運転をすることですが、ここでは持続可能性を推進するためにMINIが自動車メーカーとしてどのような取り組みをしているのかをご紹介します。

グリーン電力でより環境に優しく

電気自動車(EV)を選択することは、より持続可能な個人のモビリティへの重要な一歩です。ただし、EV車両の製造工程で排出される二酸化炭素排出量は、他の車両より多いという事実はご存じですか?これは、EVの生産には、従来のガソリン車の生産より多くのエネルギーが必要であるためです。

しかし、一旦使用し始めれば、間もなく環境上の有利さが発揮されます。では、EVはどの時点でガソリン車を逆転するのでしょうか?それは、バッテリーを充電する電力の種類によって大きく異なってきます。フルEVのMINI Cooper SEとガソリン・エンジンのMINI Cooper Sを比較すると、違いが明確になります。地球温暖化係数がベンチマークとなります。

  • MINI Cooper SEをEUで普及している電力構成(最大37%が化石燃料)で充電した場合、30,000 km走行後の気候変動係数は、MINI Cooper Sよりも良好に(小さく)なります。
  • グリーン電力を使ってバッテリーを充電した場合、MINI Cooper SEはたった19,000 kmでCooper Sを追い抜きます。
グリーン電力で環境に優しく
環境に優しいMINI車両

MINIフリートがより環境に優しく
MINI車両のCo2排出量の提言

MINIは、自らに野心的な目標を課しました。それは、2030年までに全てのMINIモデルを電気自動車にする、というもの。内燃エンジンを搭載した最終の新型MINIモデルは、2025年に導入される予定です。

私達は、より持続可能な車両フリートの実現に向けて大きな進歩を遂げています。2019年までに、MINI Crossover PHEVの販売台数は全MINI車両の5%を占めました。2020年のMINI Cooper SE(電気自動車)の発売により、2021年上半期には全MINIモデルの15%を電気自動車が占めるに至っています。これほどに電気自動車に対する需要は高く、MINIは生産能力を倍増して対応しなければならないほどでした。

小さな森林の大きな影響力

小さなスペースを創造的に活用すること、それはMINIのDNAの1つです。そして今MINIでは、これをサステナビリティに関しても転用しようとしています。これこそが、英国スウィンドンのMINI工場の隣に、小さな森が出現した理由です。MINIは、環境団体アースウォッチ・ヨーロッパのタイニー・フォレストの取り組みに協力しています。

タイニー・フォレスト(小さな森林)とは何でしょうか?スウィンドンのMINI工場の隣では、テニスコートほどの面積の土地に600本の樹木が植えられています。密生しているため、樹木はより早く成長し、二酸化炭素の吸収量も30倍にもなります。このような小さな森林には、将来的に500種類以上の植物や動物が生息することができ、生物多様性が高まります。2022年には、オックスフォードのMINI工場にもタイニー・フォレストが計画されています。

アースウォッチ・ヨーロッパは、子どもたちの手を借りてこれらのタイニー・フォレストの気候影響および環境影響に関するデータを収集しています。そして、これらの樹木は、都市部に緑の空間を提供し、社交の場を提供するというもう一つの重要な目的も持っています。

タイニーフォレストの風景
アーバンモビリティーの未来像

アーバン・モビリティの未来像

MINIは、これからのアーバン・モビリティに最適なクルマをどのようにイメージしているのでしょうか?この質問に対するひとつの答えがMINI Vision Urbanautです。

2020年11月に発表されたこのコンセプト・カーでMINIが提示したのは、MINIの考える未来のモビリティそのものです。空間を再解釈し、あなただけの「MINIモーメント」を実現と持続可能性とを一つの世界線の上に体現する試みです。

言うまでもなく、MINI Vision Urbanautは完全電気自動車です。レザーの代わりに使用されているリサイクル・ファブリックやクロームなどの素材が、その持続可能な本質を強調しています。MINIの「空間を賢く使う」というモットーの通り、MINI Vision Urbanautが占有するのは道路最小限のスペースだけである反面、車内では最大限の空間を確保。また、今日、ほとんどのドライバーが1週間に9時間しか車を使用しないのに対し、MINI Vision Urbanautは単なる乗り物以上のものを同乗者に提供します。リビングルームを思わせるインテリアと賢くフレキシブルな空間構成によって、目的地に到着した後も、友人や家族とくつろぎ、楽しい時間を過ごすのに最適な場所となっています。

MINIとカーシェアリング

Sharing is caring.

都市の交通量過多は数々の問題を誘引します。例えば、自家用車の自動車の駐車スペース。駐車場が大きくなるということは、相対的に都市の公園や広場不足を招いてしまいます。

このような問題を解決するシンプルなソリューションは、カー・シェアリングです。クルマをシェアすることで、1台のクルマがより頻繁に使用される一方、走行している車両の台数は減ります。ほとんどの人が、自動車を所有するより、カー・シェアリングを利用した方がお金の節約になると考えています。

MINIではこの問題について、独自のソリューションを編み出しました。2020年10月からスペインで、2021年3月からはドイツとオランダで、MINIのオーナーはMINI Sharingアプリを使って自分のクルマを他の人達とシェアできるようになりました。あなたのMINIをシェアするのは簡単です。MINIの所有者だけでなく、家族や友人もMINI Sharingアプリでクルマを使う時間を予約し、位置を確認し、車両のロック/ロック解除およびエンジンの始動を行うことができます。MINI Sharingアプリは、その他の国にも順次導入される予定です。
※日本での導入時期は、現時点では未定です。。

都市の明日のための、
新鮮なアイデアの

明日の都市はどのようなものになっているでしょうか?そして、主要都市圏をより持続可能で、住みやすく、愉しくするには、どのようにしたらよいのでしょうか?このような疑問に答えるべく、MINIは、明日の都市のための創造的なアイデアを開発するスタートアップ企業のためのアクセラレーター・プログラム、URBAN-Xを立ち上げました。

発足以来、URBAN-Xはニューヨーク市ブルックリンのFarmshelf社をはじめ、70社以上のスタートアップ企業を支援してきました。Farmshelf社は、レストランや家庭で設置・運営できる、室内で食用植物を栽培する画期的な方法を開発しました。その考え方は、消費する場所で食物を育てるということです。これにより、輸送、倉庫のスペースおよび冷蔵を削減できます。

ニューヨーク市レストランの風景
車両デザインと持続可能性

デザインと持続可能性の融合

必要ないものを削ぎ落とし、持続可能な素材を使い、洗練されたデザインに落とし込む。これは、イギリスのファッション・デザイナー、ポール・スミスが手がけたMINI STRIPコンセプト・カーが実にうまく体現しています。このクルマについて私達が気に入らない唯一のことは、これがたった1台しかないことです!

ポール・スミスは、以前にもMiniに魔法をかけたことがあります。それは1999年のこと。彼はClassic Miniを彼の有名なカラフルなストライプで包みましたが、そのアプローチは美観に基づくものでしかありませんでした。しかし、時代が変わり、持続可能性が最大の関心事となっている現在、彼がとったアプローチは非常にユニークかつ抜本的なもの。電気自動車であるMINI Cooper SEを一度完全に分解し、基礎となるボディー・パーツを再生可能な材料で作り直したのです。たとえば、MINI STRIPのダッシュボードのトッパー・パッド、パーセル・シェルフ、ドア・ショルダーはすべて再生コルクで作られています。MINI伝統のブラック・バンドと、フロントおよびリア・エプロンのインサートは、再生プラスチックを使って3Dプリントされたものです。

スチール製のボディー・シェルは鮮やかなブルーに塗装され、むき出しのインテリアの中でひときわ目立つ存在となっています。外装は透明な塗料で覆われているだけなので、製造時の小さな傷などが見えるようになっています。欠陥でしょうか?ポール・スミスにとっては、そうではありません。彼は、この作品を「完全な不完全さ」と表現しています。

MINI STRIPは2022年10月に東京でお披露目する予定です。詳細に関しては、mini.jpで情報公開していきますのでお楽しみに。

MINI Cooper SEのデモ・カー

メディア・イベントにも、
サステナビリティを

コロナウイルスのパンデミック以前は、ニュー・モデルのローンチ・イベントといえば、世界各地からメディア関係者が会場まで、直接足を運ぶのが業界の常識、といえるものでした。これは、2020年1月のフルEVのMINI Cooper SEのメディア向けローンチでも見られた光景です。しかし、米国フロリダ州マイアミで行われたMINI  EVのローンチ・イベントは、MINIの持続可能性へのコミットメントを紹介するもので、少し趣が異なっていました。

このイベントでは、MINIチームとジャーナリストの往復移動で発生するすべてのCO2排出量を、環境証書を購入することで相殺しました。これらの証書は、ウルグアイのペラルタ風力発電基地の拡張など、南米の風力発電プロジェクトに使用されるものでした。現在、25基のタービンが50,000世帯もの電力需要を賄っています。アルゼンチン側のパタゴニア地域の風力発電プロジェクトもその支援を受けています。

イベント中のテスト走行では、MINI Cooper SEのデモ・カーは、再生可能エネルギーのみを使って充電されました。このため、ジャーナリストによる試乗および写真撮影も気候変動に配慮した形で行われました。